セフレづくりの達人ならセフレキープのための努力を惜しまない

「われわれの関係はセックスだけで繋がれているのであって、精神的なものは何もないのだし、お互いのプライベートにも一切干渉しない」という基本姿勢を共有している相手をセフレにしている場合、セフレ関係の継続というのは実に簡単で、何も気を使うことはありません。

こういった風通しのよい明快なセフレ関係においては、「相手の身体に飽きるまで」がセフレ関係なのであって、連絡がなくなったからといって執着することもないのですし、連絡がとれるうちは、お互いの肉体の味を楽しむことに集中すればよいのです。

ところが、セフレというのは「お互いの了解」を得た状態でだけ形成される人間関係ではありません。

セフレというのは、むしろ、「相手をセフレ扱いしているということを隠しながら、まるでセフレではない関係であるかのように振る舞いつつ、セフレとして扱う」という「だまし」のうえで成立している関係である場合がほとんどです。

もし、セフレ関係というものを「了解の上」ではなく「だまし」として築いているのであれば、「セフレ扱いしているということがバレないための戦略」をある程度は知っておかなければなりません。

セフレの傾向にあわせてセフレキープの戦略を練る

ここの戦略を知らないまま、対策を疎かにしておりますと、「だまし」で築き上げたセフレ関係の化けの皮がすぐに剥がれて、苦労して形成したセフレ関係が、満足なセックスをしないうちにすぐに解消されてしまうことになります。

セフレ関係において、「だます側」が思っている以上に「だまされる側」は敏感です。「だまされる側」は、「私って、もしかしてセフレ扱いされてるのかも?」という不安を、「だます側」の言動の様々な兆候から見出しますので、油断は絶対に禁物です。

まず、通常の了解しあったセフレ関係であれば、「プライベートに干渉しない」「セックスだけをする」というのは、お互いの関係性を維持するための基本原則であり、絶対に守らなければならない約束のようなものですが、「だます、だまされる」の関係のセフレにおいては、これを逆転して考えなければなりません。

ですから、「だましたセフレ」を相手にしているときは、とにかく「こまめな連絡」を心がける必要があります。友人や恋人にする以上に慎重に、丁寧に、優しく、気配りのあるような言葉を選ぶ必要があるでしょう。

これを聞いた段階で、もし「面倒くさいな」と思ったのであれば、「だましてつくるセフレ」はあまり向いていません。はじめから、「肉体関係ありき」の了解しあった関係のセフレ関係だけを目指し、肉体関係だけの即物的セックスを楽しんだほうが身のためというものです。

セフレキープにおいて完全なる吝嗇という態度は悪手

セフレの魅力は「タダでセックスができる」ということです。しかし、この「タダでセックスができる」というのは、あくまで「了解しあったセフレ」においてのみ「完全にタダでセックスができる」ということになるのであって、「だましたセフレ」の場合は、ある程度の出費があることを念頭におかなければなりません。

「だましたセフレ」との関係性でおかしがちな失敗としては、この「完全にタダ」だと思いこんで、すべての出費をゼロにしようとするというものが挙げられます。

たとえば、セックス以外は合わないと決めて「食事」なども一切せず、「ホテル代」はワリカンというような吝嗇を続けていると、早い段階で相手の「もしかして?」が発火します。

「だましてつくったセフレ」を相手にしているときは、「食事」と「ホテル代」は全額奢るくらいの気前の良さを発揮して、相手の「もしかして?」を微塵も感じさせない配慮が必要になるでしょう。

もちろん、毎回のように食事やホテル代をおごらなければならない、というわけではありません。

「おごれるときは可能なかぎりおごる」という姿勢を前提にしたうえで、「今月はちょっと金欠でおごれないんだ」だとか「給料日前で余裕がなくてね、給料入ったらごちそうするからさ」と約束するなどして、時々、緩急を出して、経済的な弱みを見せるのもアリです。うまくいけば、それがにじみでる生活者としての人間らしさとなって、相手の警戒を解くこともあります。

セフレが向こうからセックスを求めてくるように仕組む

また、セフレを相手にしているからといって、毎回のように必ずセックスをするというのも考えものです。セフレを相手にしてセックスしないで別れるなどということは、時間の無駄と感じられるかもしれませんが、相手に「もしかして?」と思われないためにも、「セックスなしで会う日」というのをたまに作りましょう。

「セックスなしで会う日」を何回か連続して設けていくと、運がよければ、相手のほうからセックスを誘ってくるということもあります。こうなったら、もはや「だます側」の戦略は見事に成功して円熟をむかえつつあるといえます。

ここで、目先のセックスに飛びつくのではなく、「うーん。今日はあんまりその気がないんだよね。ごめんね」などといって相手を焦らすのも有効です。

「あっ、この人、私の身体が目当てじゃないんだ」という印象を与えると同時に、相手に「欲求不満」というオプションまで追加することができます。焦らしたあとのセックスの日は、ホテル代をワリカンしても不審がられるということはないでしょう。

セフレを人間らしく扱う気配りのバランスを保ってセフレキープ

プレイ内容にも気をつけましょう。ただただ性欲が解消できればOKとでもいうような情緒のないセックスを繰り返していると相手の「もしかして?」を誘発する原因ともなります。

面倒と思っても前戯は丁寧に、ある程度の思いやりは欠かさず、過激すぎるプレイをするときはある程度の信頼を勝ち取ってから、そして、プレイ後のピロートークなどにも付き合う、というような配慮をすれば、相手を騙しきることが可能になるでしょうし、騙している相手の方から積極的に舌を入れてくるということもあるでしょう。

「だましてつくったセフレ」を相手にする場合、とにかく「ああ、この人は私を性欲処理の道具としてではなく、一人の人間として扱ってくれているんだな」という感覚を相手に与え続けることが何よりも重要です。

そのうえで、しっかりと自分と相手の関係性を見据える眼を維持することを忘れないようにしましょう。

セフレ関係を維持するために相手に配慮しつづけているうちに、相手に情が芽生えてしまうようなことがあっては、セフレづくりを志す人間としては二流以下です。

「あくまでも相手はセフレであり、自分には気持ちなど一切ないのだ」という基本姿勢がブレるようなことがあっては、はっきりいって本末転倒です。そうなるくらいなら、はじめから恋人を作ったほうが賢明でしょう。